脳と痛みの関係を徒手医学の観点から追究する臨床研究会。脳科学に立脚した最新の医療技術BFI-三上が唱える“痛み記憶の再生理論”に基づき脳内補完の過活動(脳における情報処理システムのエラー)を形成する動的神経回路の再統合を促す徒手医学-。

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≪本研究会について≫

  • 研究会趣旨


    本研究会は平成15年、AKA-博田法とANT(関節神経学的治療法)の技術向上を目指すワークショップとしてスタートしましたが、CRPS(RSD)に対する技術を試行する過程で「多関節への同時刺激によって痛みや理学所見が変化する」現象を見出しました。

    その後の紆余曲折を経て、脳科学と徒手医学を融合させた概念-BFI 【Brain-Finger Interface】-に逢着し、今日に至っております。

    関節―正確には関節近傍の皮膚および骨―への同時多発的な極微刺激によって、なぜ理学所見が変化するのか、その理由は今もって不明であり、関節反射の次元で説明を試みてはいますが、技術と現象のあいだにある溝を完全に埋めるまでには至っておりません。

    ただし、脳科学の知見とくに小脳や島皮質の研究成果を踏まえ、「理学所見の変化は肉体レベルに因るものではなく、中枢レベルに因るものではないか」という仮説を立てることで、新たな理論体系の土台が築かれつつあります。

    PTSDに代表されるトラウマ治療で実績を挙げているEMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作 と再処理法)におけるニューロン活動の変化も、倒立メガネの実験における視野の正常化においても、おそらく小脳の働きが関与していると推度され、とくにEMDRとBFI における臨床効果には脱感作という共通したメカニズムが潜在しており、両者ともに脳内におけるニューラルパターンを変える効果があるのではと推論されます。

    また昨今脳科学で注目されている「安静時に活動する特殊領域」すなわちデフォルト・モード・ネットワークと痛みの関係も注視すべき現象と思われます。これについてはこちらのページ「無意識下情報処理が痛みや関節拘縮を改善させる理由-脳内補完とDMNとミラー療法-」で詳しく解説しております。

    そうした推考の渦中に現出したものが、「痛み記憶の再生」理論であり、「中枢感作とはまさしく痛み記憶の再生であり、Donald Hebbが言うところの“セル・アセンブリ(特定の情報を表現する機能的ニューロン集団)”のフェーズシーケンス(過形成)であろう」という帰結に立っています。

    こうした私たちの歩みと同期するかのように、医学界が脳の問題(ソフト論)に目を向け始めたことは非常に感慨深いものがあります(日本整形外科学会が「腰痛の85%に心理社会的因子」をガイドラインに明記)。

    とは言え、外科のスペシャリストである整形外科医が、今後腰痛治療の現場で、自らカウンセリングを行うのか、臨床心理士等をスタッフに加えるのか、あるいはコンサルテーション・リエゾン精神医学(CLP)を導入するのか、それとも向精神薬の処方といった薬物療法に頼るのか…、今後の動向が留意されるところではあります。

    ただ、どのような方向に向かうにせよ、昔からある“手当て”という言葉を、人間の手指に宿る可能性を、過小評価すべきではない、と当会は考えます。ドクターであれ、コメディカルであれ、持っているものは同じ“手”であり、そこには無限の可能性が秘められているからです。

    例えば“アクティブタッチ”における材質を感じる能力は、どんなに精度を極めた機械でも、人間の手指には遠く及びません。機械が判別できない数ミクロンの違いを感じることができる、そういう感覚受容器、いいえ“脳”を私たち人間は持っているのです。今後は“皮膚受容器と脳の関係”も突き詰めていく必要があろうと思われます。

    本研究会は、「脳にアプローチする徒手医学の可能性」を追究し、痛みに苦しむ多くの人達に福音の存在となるべく、自らの技術と心眼を高めようとするプラクティショナーの集まりです。資格の枠を超えて、幅広い医療従事者の方々に参画していただくことで、脳と痛みの関係を共に学び、共に歩んでいきたいというのが本研究会の趣旨です。現状はコメディカルが多くを占め、代表からの発信がメインの場になっておりますが、今後幅広い人材による共同研究の場にしていければと考えています。

    その意味で「理化学研究所やATR脳情報通信総合研究所のような研究機関の協力を仰いで、BFI の効果を科学的に検証していく…」、将来的にそうした機会を持つことができれば望外の喜びです。

    現状においては埼玉県を活動拠点にしておりますが、関東以外の地域研修会開催に道を開くべく、遠方の方のご入会も募っております。医療に携わるすべての方々のご参画を心よりお待ちしております。



    ⇒代表あいさつ