Concept ≫ 治療概念
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本題に入る前にちょっとしたクエスチョンです。
痛みの原因として正しいと思われるものを選んでください。
「 筋力が落ちているから… 」
「 姿勢が悪いから… 」
「 筋肉が硬くなっているから… 」
「 背骨や骨盤がゆがんでいるから… 」
「 軟骨がすり減っているから… 」
「 神経が圧迫されているから… 」
正解はいくつありましたか?全部?たしかにこれらは一般的な説明としてはよく耳にするものです。
でもここでひとつ気になることがありませんか。これらが原因だとすると、そもそも「それはなぜ起こるの?」という素朴な疑問が…。
そこで上記に「なぜ?」を付けて再度クエスチョンです。
なぜ筋力は落ちるの?
なぜ姿勢は悪くなるの?
なぜ筋肉は硬くなるの?
なぜ背骨や骨盤は歪むの?
なぜ軟骨はすり減るの?
なぜ神経は圧迫されるの?
「運動不足?疲労?老化?とか…そういうことなんじゃないの?」と思われた方も多いかもしれません。たしかにそういう背景はあります。あるにはあるのですが、実はこれらすべてに共通するもっと深い理由が……あるのです。
それではその「深い理由」とはいったい何でしょうか?
それをひと言で表すなら 『 関節反射 』 ということになります。
一般の方にとっては耳慣れない用語ですね。実は医療界でも一部の専門家のあいだでしか知られていない概念です。
1980年代Wykeというリウマチの研究者が関節内部にある感覚受容器(センサー)を発見しました。
これまでのところTypeⅠ~Ⅳという4種類のセンサーが見つかっており、関節神経学という学問で研究されています。
関節センサーは関節の静止状態(姿勢や角度など)を監視し、さらに関節の動き(張力や加速度など)や自らに加わる外力を感知し、その情報を中枢に伝えることによって筋肉への出力を促しています。
つまり関節は自らの動的または静的な情報をキャッチすることで、筋肉の緊張を変化させているのです。こうした関節センサーによる運動器の制御システムを「関節反射」と言います。
関節に麻酔薬を注射すると、曲がっているのか伸びているのか分からなくなります。これは麻酔によって関節反射が消失するために起こる現象です。
関節はある意味無防備な存在といえます。脳からの指令で筋肉が収縮すると、本人(関節)の意思とは無関係に常に「動かされる」存在です。
筋肉の活動が多ければ多いほど、強ければ強いほど関節は酷使される一方です。さらにひとたび損傷を受けるとそのダメージは筋肉よりも深く回復にも時間がかかります。
そのため関節は自らを守るシステムを獲得したのです。関節センサーとはすなわち「自らを守る防御センサー」でもあるのです。
現代人の関節センサーはとても繊細にできており誤作動を起こしやすいという特徴があります。そのため関節反射はとてもデリケートなシステムだと言えます。ひとたび関節センサーが不調に陥ると、その結果として筋力が落ちたり、筋肉が硬くなったりします。
また関節センサーのうちとくにTypeⅠセンサーは姿勢制御に深く関わっているため、この働きが低下すると姿勢が悪くなります。実験的にTypeⅠセンサーを切除すると姿勢感覚障害が起こると報告されています。
さらに筋肉の異常な緊張が続くと、その結果として次第に骨格がゆがんできます。骨格がゆがむと神経の通り道が狭くなって圧迫されることがあります。このように関節センサーの障害が引き金となって様々なことが起きてくるのです。
ということで、先ほどの質問に対する当院の答えは次のようになります。
なぜ筋力は落ちるの?
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当院の考え方
関節センサーの感度が落ちて筋肉の緊張をしっかりと作り出せなくなることが原因です。
運動不足だけが原因ではありません。
なぜ姿勢は悪くなるの?
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当院の考え方
姿勢を維持するためのセンサーの働きが低下することが原因です。
姿勢の悪い人に「背筋を正せ」と言うのは酷な話です。意識の問題ではないのですから。
なぜ筋肉は硬くなるの?
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当院の考え方
関節センサーの感度が上昇して必要以上に筋肉の緊張を強めてしまうことが原因です。
関節を守る防衛システムの過剰反応と言えます。本来は関節にとって無害な刺激に対しても過敏に反応してしまって筋肉を硬くさせているのです。筋肉そのものに原因があるわけではないので、いくら揉みほぐしたころですぐに元に戻ってしまいます。
なぜ背骨や骨盤はゆがむの?
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当院の考え方
場所によってセンサーの感度に違いがあることが原因です。
たとえば右に比べて左半身のセンサーの感度が弱いと、左半身の緊張が低下するため、相対的に右半身が強くなります。すると背骨は次第に右側に引っ張られて傾いてきます。
その結果として骨格や骨盤がゆがんでしまうのです。力ずくで矯正しても何の解決にもなりません。
なぜ軟骨はすり減るの?
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当院の考え方
センサーの機能低下によって関節内圧を正常に作り出せなくなることが原因です。
関節はその角度によって、あるいは荷重バランスなどによって内圧が微細に変動します。
その時々に適した内圧を瞬間的に変えることで関節自身を守っているのです。
軟骨がすり減っている変形性膝関節症の患者さんの内圧を測定した実験では、太ももの筋肉に力を入れさせたり、緩めさせたりしたときの内圧の変化が非常に小さいことが分かっています。つまり関節内圧を上げ下げする能力が低下してしまっているのです(関節内圧の詳細はこちら)。
関節センサーの働きが悪くなると、たとえばつまずいて踏ん張ろうとしたとき、瞬間的にひざの内圧を上げることができないため、その衝撃がダイレクトに軟骨に伝わってしまいます。
こうした状態が長年続くと軟骨がすり減ってきます。加齢だけが原因ではないということです。
ちなみに関節軟骨には神経終末(痛覚センサー)がありませんので、軟骨の摩耗そのものが痛いわけではありません。
なぜ神経は圧迫されるの?
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当院の考え方
これまでお話してきた理由から骨格がゆがんだり軟骨が擦り減ったりすると、骨の変形が起こり神経が圧迫されます。また筋緊張の亢進が続くと、体質によっては自律神経のうち交感神経が機能不全に陥り、局所の充血や血管の透過性亢進によってむくみや組織の肥厚および癒着を引き起こして神経が圧迫されます。いずれにせよすべての始まりは関節センサーの障害です。
ただし神経の圧迫は必ずしも痛みの原因にはなりません(これに関してはこちらで解説しています)。
以上の考えに基づき、当院では関節反射の失調を正す治療すなわち「関節センサーの働きを回復させる治療」を行っています。実際の技術については
こちらを、関節センサーと痛みの関係については
こちらをご覧ください。
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三上理学施療科には、頭痛・腰痛・肩こり・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・膝痛・四十肩(五十肩)・むちうち症・頚椎ヘルニア・スポーツ障害などの痛みやしびれ(痺れ)の治療で来院される患者様が多く、埼玉県ではさいたま市・川越市・ふじみ野市・富士見市・和光市・日高市・三芳町・上尾市・北本市・鴻巣市・桶川市・蓮田市・伊奈町・白岡町・久喜市・春日部市・越谷市・蕨市・川口市から多数来院されています。遠方では、東京都西東京市・立川市・小金井市・練馬区・北区・豊島区・文京区・荒川区・杉並区・中野区・新宿区・江戸川区・中央区・港区・品川区から来院されています。